武蔵国分寺種赤米のはなし(6)〜唐臼について〜

籾摺り(もみすり)は唐臼(からうす)で行う

脱穀(だっこく):
稲(いね)→籾(もみ)+稲わら
籾摺り(もみすり):
籾(もみ)→玄米(げんまい)+籾殻(もみがら)
精米(せいまい):
玄米(玄米)→白米(はくまい)+糠(ぬか)

稲刈りを行い干した稲から脱穀を行い籾を取ります。籾はまた干して後に籾摺りを行い玄米にします。玄米を精米して白米にして炊いて食します。

唐臼(からうす)にもいろいろありまして

・木製の摺臼(摺面が山状)
・木製の摺臼(摺面が平面)
・桶製の唐臼
・カゴ製の唐臼
・足踏み唐臼

さて唐臼という名称ですが、中国から伝わった臼はみな唐臼と呼ばれている様子です。ですので陶芸用の土を砕く足踏み臼も唐臼と呼ばれているので注意が必要です。しかし足踏み唐臼は籾摺りでも使われていました。木製の臼は唐臼と呼ばない場合もあるようです。

唐臼(町田市立博物館)

「木製の唐臼(摺面が平面なもの)文政8年」(町田市立博物館蔵「多摩の民具の江戸時代の農具」)

「唐臼」についての図書一覧

唐臼について記載のある国立国会図書館の蔵書を以下に示します。直接に関係のない「唐臼ひき歌」と「唐臼山古墳」については除外しています。

・中央町誌 民俗編
美咲町史編さん委員会, 中央町誌編集委員会 編 美咲町 2017

・厚木市史 民俗編 2
厚木市教育委員会社会教育部文化財保護課文化財保護係 編 厚木市 2017

・唐臼と唐箕
渡辺 誠
掲載誌 博古研究 / 博古研究会 [編] (34) 2007-10 p.9~13

・高梁市史 下巻
高梁市史 (増補版) 編纂委員会 編纂 高梁市 2004

・和気郡史 通史編 下巻 2
和気郡史編纂委員会 編纂,和気郡史編集委員会 編 和気郡史刊行会 2002

・和気郡史 通史編 中巻 3
和気郡史編纂委員会 編纂,和気郡史編集委員 編 和気郡史刊行会 2002

・目で見る日田・玖珠の100年
加藤知弘 監修,梅木秀徳 [ほか]編 郷土出版社 2001

・目で見る延岡・日向・西臼杵・東臼杵の100年
甲斐亮典, 杉尾良也 監修 郷土出版社 2001

・日本の産業遺産 : 産業考古学研究 2
前田清志, 玉川寛治 編 玉川大学出版部 2000

・袖ケ浦市史 自然・民俗編
袖ケ浦市史編さん委員会 編 袖ケ浦市 1999

・分割形時刻歴積分法による唐臼の動作解析
藤川 猛
掲載誌 芦屋大学論叢 (通号 26) 1997-03 p.51~62

・戸河内町史 民俗編
戸河内町 編 戸河内町 1997

・旭町誌 民俗編
旭町 編 旭町 1997

・民具研究 = The study for mingu (111)
日本民具学会 編 日本民具学会 1996-07

・伯耆・因幡の風土と歴史
倉吉博物館 編 倉吉博物館 1991

・相生市史 第4巻
相生市史編纂専門委員会 編 相生市 1987

・埼玉県民俗工芸緊急調査報告書 : 唐臼 第1集
埼玉県立民俗文化センター 編 埼玉県立民俗文化センター 1984

・民藝 (364)
『民藝』編集委員会 編 日本民藝協会 1983-04

・民藝 (366)
『民藝』編集委員会 編 日本民藝協会 1983-06

・自然と文化 秋季号
日本ナショナルトラスト 編 日本ナショナルトラスト 1982-09

・広島県文化百選 3 (民芸・民具編)
中国新聞社 1984