新年あけましておめでとうございます。
多摩めぐりブログも2年目に入りました。今年もよろしくお願いします。
南多摩尾根幹線道路の南側は、かつての里山の風情がいまも多く残っており「~谷戸」と称される場所があります。そのひとつ、奈良ばい谷戸は、私のお気に入りの場所です。
奈良ばい谷戸は、フットパスのコースにもなっています。
フットパスとは、イギリスを発祥とする“森林や田園地帯、古い街並みなど地域に昔からあるありのままの風景を楽しみながら歩くこと【Foot】ができる小径(こみち)【Path】”のことです。
町田市域には、フットパスにふさわしい昔ながらの里山風景、雑木林、田畑、古街道、歴史の面影などが随所に残されており、これらをめぐる魅力あるフットパスコースがつくられています。
町田市では長年多摩丘陵を中心にフットパス活動を行っているNPO団体「みどりのゆび」と協働し、フットパスコースを設定しています。
「とっていいのは写真だけ」「残していいのは足跡だけ」をモットーとして、里山保全に尽力している方々に感謝しながらマナーを守って歩きます。
奈良ばい谷戸を歩くだけなら反対側の扇橋バス停から歩くのですが、今回は小野路宿里山交流館で「小野路うどん」と「コロッケ」を食べたかったので、里山交流館をスタートして、万松寺谷戸から小野路城址、奈良ばい谷戸へはいり浅間神社をお参りして、小野路バス停に出ることにしました。約5㎞、2時間位のコースです。うどんの提供はお昼だけなので、食事をいただいてからスタートです。
うどんは細目で、つけ汁でいただきます。コロッケはジャガイモの味をしっかり感じるイモイモしい味。たまに食べたくなるのです。
里山交流館にはバスの時刻表やガイドマップなどもあるし、野菜の直売や手作りお菓子もあるので、スタートだけでなくゴールにするのもいいです。
まずは小野神社でお参りして、萬松寺に向かう路に入ります。萬松寺の前には万松寺谷戸が広がります。
なぜか七体ある「六地蔵」にご挨拶して坂を上がっていくと見晴らしのよい畑に出ます。牛舎を観ながら山道に入っていきます。
頂上には小山田氏により築城された小野路城址があります。小野路城は、別名「結道城」とも呼ばれたそうです。結道(ゆいどう)とは近くのバス停にもある名前ですが、通るたびに気になる名前です。城跡近くには眼病を患った小野小町が養生に使ったと伝えられる小町井戸があります。この一帯は「図師・小野路歴史環境保全地域」に指定され看板が立っています。
竹林を抜け急な坂を下ると一旦道路に出て、奈良ばい谷戸に入ります。
この奈良ばい谷戸は、開発計画が頓挫して荒れてしまった里山をよみがえらせようと、管理する町田市が募った市民ボランティアによって伝統的な農法を実践してかつての自然を取り戻したそうです。現在は、NPO法人「まちだ結の里」として保全活動を続けています。
今回のコース上にある3か所のトイレは「バイオトイレ」で、水ではなくおがくずが使用されています。
奈良ばい谷戸は、中世に小山田城と小野路城を結ぶ道で「奈良ばい道」とも呼ばれるそうです。兵隊に「並べえ」と言ったからだとか。
奈良ばい谷戸の眺めを楽しみながら歩いた後は、浅間神社への道を選びます。浅間神社からは別の道を下って見晴らし台に出て一休み。遠くランドマークタワーも見えるビューポイントです。
小野路バス停に出る途中にある切通しには、法面に戦車壕跡が見られます。
すがすがしい眺望に癒された一日でした。
参考 sato 次世代に残したい里朝日新聞DIGITAL
参考 フットパスNPO法人 みどりのゆび
参考 小野路宿里山交流館町田市ホームページ