町田薬師池公園 四季彩の杜 えびね苑 は、エビネの花が見頃の時期のみの開苑です。今年(2022)の開苑期間は、4月20日(水)~5月5日(木)でした。GWのお天気のいい日に、「えびね苑」を訪ねてみました。
西園ウェルカムゲートの駐車場に車をとめて、鎌倉街道に面した北入口をから入苑しました。階段を上り、紫陽花が植えられた小路を券売所まで歩きます。入場料は、大人310円です。(シルバー割引等はありません!)
紫陽花の開花時期にも無料で公開されます。
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色とりどりのエビネの花
えびね苑は、昭和62年(1987)~昭和63年(1988)まで林内整備、園路整備が行われ、平成元年(1989)4月に開苑しました。
エビネは日本に自生するラン科の植物です。ほかの種類と交配しやすいため、自然界では多くの雑種が見られるそうです。本来町田で自生しているのはジエビネのみですが、町田で育成が可能なエビネとして、キエビネ、タカネエビネ、キリシマエビネ等を植えられました。
キエビネは、主に九州・四国に自生するもので、花全体が黄色で花や葉が大きいのが特徴。
タカネエビネは、エビネ(ジエビネ)とキエビネの自然交雑種といわれていて、花の色がとでも豊富。
エビネ(ジエビネ)は、ほぼ全国に自生するもので、「地エビネ」ともいわれている。通常は茶褐色の唇弁(したのような形の部分)が白色または桃色。地味目の色が多い。
キリシマエビネは、主に九州・四国に自生するもので、花の色は薄紫や淡い桃色、白が一般的。
高松宮両殿下の御愛草「キエビネ」
東京都港区高輪の元高松宮邸で、長年大切に育てられていたキエビネ約300株を、平成18年(2006)3月に寄贈されました。高松宮両殿下は、多くの植物を御愛好されており、キエビネもそのひとつでした。
えびね苑では、寄贈されたキエビネを町田市の気候や土壌に適応するように大切に管理してきたそうです。
その他の野草
初めて目にする野草もありました。ムサシアブミ(武蔵鐙)は、昔、武蔵国で使われていた馬の鐙に似ているところからついた名前だそうです。クマガイソウは、袋状の部分(唇弁)を武将熊谷直実(くまがいなおざね)が、背負った母衣(ほろ)に見立てたそうです。ウラシマソウは、長く伸びたひも状のものを浦島太郎の釣り竿に見立てたところからついた名前。こう聞くと、私でも覚えられます。
両脇にシダの茂った小路があって、ヘビが出そう・・・と思ったら、いました!と思う間もなく茂みに消えていきました。
帰りは西園に立ち寄り、44APARTMENTで町田産牛乳を使った「薬師ミックスソフトクリーム」を食べながらしばし休憩。冷たい口当たりとほのかな酸味とやさしい甘さに、すっかりリフレッシュ。少々並びましたが、その甲斐はありました。そして町田産の農産物直売所で、竹の子肉まん、奈良ばい谷戸のせり、ちょうど品出しされてきた西園産のレモンバーム(なんと一袋100円!)を買って、夕日の中を家路に着きました。