東京の青梅で見られるようになった「二ホンカモシカ」

二ホンカモシカ

二ホンカモシカは、鹿の仲間では無く、ウシ科の動物である。高山に棲むイメージを持っている方も多いかと思いますが、亜高山帯以下のブナやミズナラを主とした冷温帯落葉広葉樹林が主たる生息場所である。昭和9年(1934)に国の天然記念物指定され、昭和30年(1955)には特別天然記念物に格上げされて保護されて来た。奥多摩山地には以前から生息していたが青梅市内には生息していませんでした。

青梅市内では

青梅市内で目撃例が出始めたのは、平成の初め1990年代のころだと言われている。奥多摩山地で増えた二ホンジカの勢力にはじき出され、高水山周辺の成木地区や軍畑の平溝川流域に出没するようになった。2000年以降は、丘陵地に進出し、青梅丘陵や勝沼・根ヶ布地区、黒沢・小曽木・富岡地区の丘陵部でも目撃例が増えてきた。多摩川の南側では、御岳山にも進出してきている。

生態系への変化

青梅市内で二ホンカモシカが見られるのは嬉しいことであるが、人間の営みによって絶滅を危惧された二ホンジカが勢力を盛り返し、その結果、奥多摩山地の二ホンカモシカが青梅市内の底山地・丘陵にまで出現するようになった里山の生態系の変化が心配される。

青梅丘陵で自分が遭遇した二ホンカモシカの画像です。

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※参考資料 青梅市の文化遺産 7号