「第44回多摩めぐり 南町田にできた新しい街グランベリーパークを訪ね多摩最南端の地に足跡を残す」を5月18日(土)に開催します

八王子市の諸文化財が「日本遺産」として認定されました!

文化遺産をストーリーで捉える日本遺産

「世界遺産」は皆さんご存じだと思いますが、「日本遺産」はご存じでしょうか?
今までの文化遺産にかかる行政は、有形・無形の文化財を個々に指定・登録して保存・管理するといったことが主であったのですが、地域に点在する文化財をパッケージにして、それらをあるストーリーによって結合させて文化遺産を総合的に捉えることで、新たに文化遺産を活用しようという視点で制定された「日本遺産」が平成27年度から始まっています。スタートしてから間もないところですので、世界遺産ほどにはまだ知れ渡ってはいないのが現状かと思います。

今年の6月19日に令和2年度認定の日本遺産21件が発表され、平成27年度から令和2年度までの6年間で合計104件が認定されました。100件程度の認定を目標としてスタートしていたことから、令和2年度の認定が最後となります。
認定された「日本遺産」104件の中で、多摩地域からは1件だけが入っています。(令和2年度の認定で、東京都全体でみてもこの1件のみ。)

今回、多摩エリアで「日本遺産として認定されたストーリー」は、次の内容となっています。

日本遺産として認定されたストーリー
自治体 八王子市
名 称 霊気満山 高尾山 ~人々の祈りが紡ぐ桑都物語~

ストーリー
八王子は、養蚕や織物が盛んだったことから「桑都」と称されました。甲州道中最大の宿場町となり、さまざまな文化を育みながら発展してきたまちの礎は、戦国時代末期に関東の覇権を握った北条氏の名将・北条氏照が、城下町を築いたことに遡ります。 桑都の発展を支えた養蚕農家や絹商人は、氏照が武運を祈願し、いにしえより人々が霊山として崇めてきた高尾山を信仰し、大切に護ってきました。高尾山では、今も人々の祈りとともに、江戸時代に花開いた桑都の伝統文化が連綿と受け継がれています。

構成する文化財
八王子城跡、八王子城跡御主殿出土品、八王子神社、滝山城跡、北条氏照および家臣墓、小仏関跡、高尾山、髙尾山薬王院文書(北条氏照発給文書)、髙尾山薬王院の文化財、高尾山のスギ、御前立御本尊飯縄大権現像、髙尾山薬王院浄心門、養蚕守護札、杉苗奉納石碑、火渡り祭、水行道場、高尾山のムササビ、桑都日記稿本(八王子八景)、多摩織、絹の道(浜街道)、八木下要右衛門屋敷跡(絹の道資料館)、小泉家屋敷、八王子の獅子舞、木遣、八王子車人形および説経浄瑠璃、上の祭り・下の祭り(八王子まつり)、上の祭り・下の祭りの神輿・山車、八王子芸妓、桑都の銘酒(高尾山、桑乃都、八王子城、氏照、高尾の天狗)


八王子市ホームページ「日本遺産 霊気満山 高尾山 ~人々の祈りが紡ぐ桑都物語~」より

八王子城跡

高尾山

八王子車人形

八王子まつり

引用元: 日本遺産 霊気満山 高尾山 ~人々の祈りが紡ぐ桑都物語~

構成文化財を眺めると八王子の歴史、文化が集約されたものになっており、当会の「多摩めぐり」で探求することがらと重なる部分が多いです。実際、このうちのいくつかには、既に「多摩めぐり」で訪ねています。
今後の「多摩めぐり」においても、これらを意識した企画を考えていきたいと思っています。

日本遺産に関するWebサイト

・八王子市のホームページにおける解説
掲載のような写真と詳細な解説があります。
https://www.city.hachioji.tokyo.jp/kankobunka/003/takaosann/p026876.html

・日本遺産についての文化庁のサイト
https://japan-heritage.bunka.go.jp/ja/about/index.html

・「日本遺産」のパンフレット(文化庁作成)
「日本遺産」のパンフレット(文化庁作成)

※令和2年度認定分が未採録

・令和2年度認定の「日本遺産」
認定一覧
認定概要