御朱印集め

 昨年11月多摩めぐりの会「新田義貞・古戦場」の際に、参加会員で「御朱印」をいただいておられる方をお二人お見かけした。やはり、御朱印を集めておられる方も参加者の中にいらっしゃるのだなと思い、お仲間を見出して嬉しかった。

 多摩めぐりの会では、タイムスケジュールがきっちり組まれているので、御朱印をもらうとなるとお寺や神社次第ながら、思わぬ時間を取られて、他の参加者に迷惑をかける恐れもあるので、これまで御朱印集めには不適と考えてきたが、この時は、東村山市の徳蔵寺を尋ねて板碑保存館見学も兼ねた時間取りがされていたため、御朱印集めが可能となった訳で、小生も30年来の御朱印集めを実践した。

 御朱印とは、朱色の印肉で押印した印章のことで、敬称をつけて「御朱印」と呼ぶこともある。将軍・大名・武将などが、命令・承認などを目的とした公的文書に朱色の印章を用い、その文書を朱印状と呼んだが、我ら寺社巡りでの御朱印と言えば、寺社で参拝者向けに押印される印影のことをいう。ここ5年ほどは、御朱印集めが若い女性たちにも人気のようで、パワースポット訪問証拠品として集めたり、また御朱印付コースとうたった旅行イベントも多々企画されている。各地の寺社でも期間限定の色刷り御朱印提供や凝った御朱印帳販売等もあり、手軽な楽しみとしてブームになっているが、果たして本来の御朱印をいただく手順や儀礼が行われているのかと、老人の繰り言を心の中で思うこともある。とはいえ、果たして、自分も以前にはどうだったのか?