大雪警報、青梅と立川では基準が違う?

多摩地域勉強中のmaruです。

今年の2月5日に1年ぶりに東京に大雪警報が出ました。NHKのニュースを見ていたら、こんな記述がありました(太字筆者)。

多摩南部」は八王子市や町田市、日野市、多摩市などが含まれ、大雪警報が出される基準は、12時間の降雪量が10センチ以上と見込まれる場合です。

東京23区」と立川市、三鷹市、国分寺市などがある「多摩北部」の警報基準も12時間の降雪量が10センチ以上です。

あきる野市や青梅市など「多摩西部」の大雪警報の基準は12時間の降雪量が20センチと見込まれる場合です。

東京 多摩西部の全域と多摩南部の一部に大雪警報 | NHK

大雪警報地域によって基準が違うのか!と驚いたので、地域ごとの大雪警報の基準について調べてみることにしました。

大雪警報とは

そもそも大雪警報とはなんでしょうか。気象庁からは警報について以下のような説明があります(太字筆者)。

警報とは、重大な災害が起こるおそれのあるときに警戒を呼びかけて行う予報です。また、注意報は、災害が起こるおそれのあるときに注意を呼びかけて行う予報です。

警報・注意報発表基準一覧表 | 気象庁

つまり大雪警報とは、積雪によって重大な災害が起こるおそれがあるときに発せられる予報ということですね。

地域によって基準が違う大雪警報

積雪によって重大な災害が起きるかどうかは、その地域の雪に対する設備や、人々が雪に慣れているかどうかによっても変わってきます。

たとえば、豪雪地帯で知られる新潟県十日町地域では「12時間で60cm」が大雪警報の基準ですが、東京23区は「12時間で10cm」と、地域によって基準に差があります。

東京都の大雪警報基準

東京都の大雪警報基準は以下のようになっています。

地域12時間あたりの積雪量
23区西部10cm
23区東部10cm
多摩北部10cm
多摩南部10cm
多摩西部20cm
出典:警報・注意報発表基準一覧表(東京都) | 気象庁

地域の区分地図は次の通りです。

出典:東京都(23区及び多摩)の警報・注意報発表区域図|気象庁

大雪警報の基準を地図に色分けするとこうなります。

関東の大雪警報基準

気になったので、関東地方の各県の大雪警報基準も調べて地図にしました。

関東地方の平野部はほとんど10cmという結果で、一番基準積雪が多いのは群馬県北部の利根・沼田地域山間部の50cmでした。

東京および日本の最大積雪

参考として、東京と日本の最大積雪を調べました。

東京の最大積雪(1日)

観測日積雪
1969年3月12日33 cm
1954年1月24日33 cm
1994年2月12日27 cm
1953年2月21日27 cm
1984年1月19日26 cm
出典:気象庁|過去の気象データ検索(東京)

東京で積雪が1日で30cmを超えるのは珍しいようですね。ただこれは千代田区にある東京気象台のデータなので、青梅などではもっと積雪があるのかもしれません。

日本の最深積雪

日本の各地点での最深積雪TOP5は次のようになっています。

観測地点起日最深積雪
滋賀県 伊吹山1927年2月14日1182 cm
青森県 酸ケ湯2013年2月26日566 cm
新潟県 守門1981年2月9日463 cm
山形県 肘折2018年2月13日445 cm
新潟県 十日町2022年2月24日419 cm
出典:気象庁|歴代全国ランキング

意外にも近年の記録が3つランクインしています。温暖化が進むと雪が減るようにも思えますが、海水温の上昇によって空気中の水蒸気量が増えるため、地域によっては雪が増えるのだそうです。

参考・引用サイト