2022年12月首を痛くしながら夜空を見上げてふたご座流星群を観たせいか、久しぶりにプラネタリウムに行ってみたくなった。多摩地域にもプラネタリウムはいくつかあるが、多摩市にあるベネッセスタードームは地上21階とあって、プラネタリウムに加えてホールからの眺望をも楽しむことができる。特に冬の季節は、景色がきれいに見える日が多いのでおすすめである。
小田急多摩線・京王相模原線・多摩都市モノレールの「多摩センター駅」で下車して、ペデストリアンデッキをサンリオピューロランドに向かって歩く。この通りは「ハローキティストリート」と名付けられている。通り右手にベネッセコーポレーション東京本部多摩オフィスである21階建てのビルがある。ビルとなりの広場は「しまじろう広場」と名付けられている。

「ハローキティストリート」

ベネッセビル横の「しまじろう広場」
1994年4月にオープン
ベネッセスタードームは、この高さ111.96mのビルの最上階(21階)にある。
プラネタリウムのオープンは、1994年4月22日。
当時のドームの直径は14m、座席は61席。高輝度DLPプロジェクターに専用の魚眼レンズを用いることで、ドームスクリーンのほぼ全てに投影可能としていた。

「ベネッセコーポレーション東京本部多摩オフィス」
「多摩」で活動をしている企業として、地域貢献の一環でのプラネタリウム運営とのことで、プラネタリウムの「学校・教育団体」の利用は無料としているとのことだ。
オープン当初は、平日も上映し、営業時間中は、自由にプラネタリウムのある21階フロアに上がれたのだが、間もなく一般公開は、土・日・祝のみ、21階への入場もプラネタリウム観覧時のみとなり、展望のみの利用はできなくなった。
コロナ禍による休業を経て営業再開
コロナ禍による休業を経て、半分の30席を定員として整理券方式で営業していた。このブロブで紹介したのも、23年1月のことであった。
2025年2月1日リニューアルオープン
2025年2月1日、創業70周年を記念した事業で、最新機器を導入してプラネタリウムをリニューアルオープンさせた。
リニューアルの内容は、光学式プラネタリウム投影機を導入、光源に超高輝度LEDを採用した。それにより明るい星から暗い星まで、それぞれの星の明るさを忠実に再現した星空が投影できるという。星空解説に必要な機能も搭載されており、一年を通して本格的な解説で学べる。
利用方法
1日の上映時間は、10時30分~、13時~、14時30分~、16時~となっている。特定日として、17時30分~もある。
前半の2回は、ベネッセのキャラクターである「しまじろう」が登場する幼児向けプログラムとなっている。
8月は平日の営業もあるので、営業日・プログラムは、ホームページなどで確認を。
9時50分からロビーにて、各回の整理券を配布する。観たい上映プログラムの整理券を人数分受け取りる。整理券に記載された集合時間(上映25分前~15分前)にロビーに集合。そこでスタッフの案内に従い21階に上がる。
スタッフの案内で、観覧券を購入する。ここで注意が必要。観覧券購入に使用できるのは、現金のみとなっている。
大人(高校生以上)600円、こども(中学生以下)300円、シニア(65歳以上)及び障害者手帳提示の方 300円、障害者手帳提示のこども 150円、寝転びスペース※各自の観覧料に別途必要 2000円
寝転びスペースとは、各回1組のみで最大6名まで利用可能。
寝ころびスペース専用の整理券(先着順)をあらかじめロビーで受け取る必要がある。
上映10分位前から、整理券の番号順にドームに誘導される。整理券はここで回収。
展望を楽しむことができるのは、上映前の約10~15分間と終了後の10分程度である。上映終了15分後には、フロアから退出の完全入れ替え制となっている。

プログラム
2023年1月の一般向けプログラムは、15時からの「ハナビリウム」と16時30分からの「冬の星座案内/星の旅~世界編~」。
「ハナビリウム」は、花火のお話し。400年以上にわたって花火師により受けつがれた文化と歴史について、花火のこども「ヒバナ」の冒険物語としてやさしく解説。こども向けのプログラムですが、通常では花火師以外は観ることのできない花火の真下からの実写映像を観ることができる。
「冬の星座案内/星の旅~世界編~」まずは定番の季節の星座案内。だんだんと星の世界に引き込まれていく。
「星の旅~世界編~」は、BGM付での星空の解説。北半球から南半球へ風景が変わるに従い、夜空に瞬く星座も変わっていく。日本からは見えない星たちが映し出される。緯度の異なる国々の自然と見える星々が変わっていく様を圧倒的スケールの映像で見せてくれる素晴らしいプログラムだった。
2025年7月21日は、特定日で17時30分~のプログラム「南極ヒーリング」を鑑賞した。美しく迫力のある映像とBGMで束の間の癒し。暑気払いになった。
21階からの展望
プラネタリウム観賞前に、展望を堪能した。ガラス越しなので、場所によっては室内が反射して映り込んでしまったが、東西南北の眺めを撮ってた。特に一般向けプログラムの15時以降は、西側は西日の影響で写真は撮りづらいが、丹沢の山々や富士山を眺めることができる。南側の西よりの窓からは、伊豆半島や大島が見える日もある。

地平線中央に見える白い2つの建造物は、連光寺の給水タンク


室内が写り込んでしまったが、夕日に奥多摩の山並みが美しかった

丘陵の中に中央大学、明星大学が見える

目立つビルは帝京大学
星の世界はスケールが大きい。人の一生など、ほんのわずかと思い知らされる。このわずかな授かった時を、脅かさず脅かされず穏やかに過ごすことはできないものか。
いつも気持ちにニュートラルしてくれるプラネタリウムなのだ。