今回は、あきる野市戸倉の里山を歩いてみました。
あきる野市戸倉は、あきる野市の西方に位置する地区で、里山にはヤマザクラで有名な光厳寺(こうごんじ)と、中世の城跡、戸倉城跡(とくらじょうあと)を有する城山があります。
武蔵五日市駅から上養沢行のバスに乗り、戸倉バス停で下車。まず、最初に、光厳寺を目指しました。なだらかな坂道を登ること約10分で光厳寺に到着です。
光厳寺は、建武年間(1334~1336)に足利尊氏が創建したと伝わる臨済宗建長寺派の古刹で、寺名は北朝の天皇・光厳天皇に由来するそうです。
光厳寺の境内には、東京都の天然記念物に指定されている4本のヤマザクラがあります。そのうちの1本は、特に幹が太く、枝ぶりも良く、樹高17.3m、幹回り約5.3mとか。樹齢400年以上で都内のヤマザクラでは一番の巨樹ということです。
例年、4月中旬頃が満開ということで、出かけてみた(2021・4・11)のですが、なんと、ほとんど葉桜になっていました。温暖化は天然記念物のヤマザクラにも影響したようです。残念!しかし、やはり巨樹です。心打たれるものがありました。
気を取り直して、次の目的地、戸倉城跡を目指します。やや急な斜面の山道を登ること約35分で標高434mの城山山頂に到着。視界良好、眼下に五日市の町並みが一望できました。
城山山頂には、室町時代から戦国時代にかけて築かれた戸倉城の本丸が置かれていたそうです。戸倉城を築城した人物の詳細は不明のようですが、この地域一帯を支配していた大石氏の居城、その後、関東一円を収めた北条氏の支城として利用されていたということです。
山頂には、城跡を思わせるものは見当たりませんが、戸倉城跡が東京都指定史跡である、と述べている説明板が歴史の重みを示していました。
帰りは、十里木(じゅうりぎ)バス停を目指して新緑の中を下山です。
ゆるやかな坂道を下ること約35分でバス停に到着。戸倉バス停からの歩行距離約2.3㎞。バスを乗り継いで武蔵五日市駅へ向かいました。今回もコロナをひととき忘れることのできたハイキングでした。
参考資料
*地理院地図