武蔵国分寺種赤米のはなし(3)   〜籾摺りがたいへん〜

都知事選挙(とちじせんきょ)

今度の日曜日は都知事選挙が行われますね。知事と言えば昔の藩主です。明治政府になって王政復古の中央集権になりましたが、戦後は地方の時代を合言葉に地方分権が進みつつあるのは事実の様子です。大切な1票ですから必ず投票所へ行きましょう。

一俵(いっぴょう)

同じいっぴょうでもお米の話し。
江戸時代のお米の単位は以下のようでした。
1石=10斗
1俵= 4斗
1斗=10升
1升=10合
江戸時代の農民は1日に6合もごはんを食べていたそうです。なんという、ごはん食いなのでしょうか。こんだけ白米だけ食べていれば脚気になるのも当然ですよね。

稲刈り(いねかり)

さてこの数年、わたしは国分寺市で赤米の栽培作業を行っています。みなさんもご存じの通り、イネは秋になると稲穂に花が咲き実が成ります。私たちは稲刈りと称して株から茎と稲穂を刈り取ります。

脱穀(だっこく)

収穫した稲穂から籾(もみ)を取り外します。武蔵国分寺種赤米の場合は脱粒性が高いので簡単に取れます。むかし農家では有名な足踏み脱穀機が活躍していました。来年の栽培用にはこの籾をタネとして利用します。

籾摺り(もみすり)

籾は籾殻(もみがら)の中に玄米が入っています。籾殻を外して玄米にする作業を籾摺りと呼びます。ところが簡単かと思いきやこの籾摺り作業がとても大変。すり鉢に野球の軟球ですりすりすると籾殻が取れるとの話しでしたが、まったく捗りません。私などはたった半合を籾摺りするのに一晩掛かりました。閉口したわたしはネットオークションで米粒検査用の手動式籾摺り機を2,000円で購入しました(新品だと6,000円ぐらいします)この大変な籾摺りを江戸時代は唐臼(からうす)等を用いて手作業で行っていたとは驚きです。明治以降にこの籾摺り方法が急速に発達したのもうなずけますね。

手動籾摺り機

手動籾摺り機

精米(せいまい)

玄米を食するならば籾摺りだけで良いのですが、白米をおいしく食べようとしたら精米を行います。2分づき3分づき等があるらしいです。赤米は色付けに使うので一般的には精米はしません。

炊く(たく)

赤米は玄米の周囲が赤い色なので玄米で炊きます。炊く前に2時間以上をかけて水に浸しておきましょう。浸した水にも赤い色素が溶け出すので、その水も炊く水に加えましょう。きれいな赤いお米に炊き上がります。通常は白米8に対して赤米2ぐらいで炊くことが多いです。

武蔵国分寺種赤米は極早生です。生育期間は3か月ほどとのことです。みなさんもバケツ稲で栽培してみませんか。