白鳳時代のかわいい金銅仏

奈良時代の前は何時代?

鎌倉時代の前は平安時代。平安時代の前は奈良時代ですよね。では奈良時代の前は何時代と呼んでいますか。政治の中心地があった場所からとるならば飛鳥(明日香)時代と呼べば良いでしょうし、古墳がたくさん作らた時期を示したいのならば古墳時代と呼べば良いでしょう。

武蔵府中の国衙に国司が来るようになったのは西暦700年あたりらしいので古代国府が完成したのは飛鳥時代といえそうです。また有名な駅路官道である東山道武蔵路が造られたのは国衙より古く大化改新後、西暦650から675年ですので古墳時代や飛鳥時代と呼べそうですね。ちなみに武蔵国分寺僧寺尼寺が実際に建立できたのはもっと後の西暦759年頃とのことなので奈良時代の中頃となります。

白鳳文化時代って?

政治史の時代区分はこのように呼ばれますが、では文化史の時代区分はどう呼べばよいでしょうか。奈良時代の文化は天平文化と呼ばれます。その前の飛鳥時代の文化は白鳳文化、飛鳥文化とも呼ばれているようです。こんな基本的なことも調べないと分からないようでは、わたしも修行がまだまだ足りませんね。

銅造観世音菩薩立像

国分寺市にある武蔵国分寺跡資料館で展示されている小さな金銅仏に銅造観世音菩薩立像があります。この仏像は東山道武蔵路から発掘されたものなので、国分寺が建立される前の白鳳文化時代のものとされています。特徴として三面宝冠をいただく大きめな頭に鼻が高く口元に笑みを浮かべた童顔、肩幅は広く薄く腰はくびれて、下腹を突き出し左足を遊ばせたコントラポストを表現しています。実際に観ると宝塚のお姉さんのように若々しい感覚に満ちあふれた童子のような素朴で可憐な仏像です。

銅造観世音菩薩立像

銅造観世音菩薩立像 武蔵国分寺跡資料館蔵

原節子観音!?

わたしはこの金銅仏を右下の方から観ると女優の原節子さんや薬師丸ひろ子さんに似ていることを発見しました。個人的ですが平成の大発見です。そこで調子に乗ってみなさんには原節子観音と紹介しています。悪い夢を良い夢に変えてくれると言われている法隆寺の夢違観音の真似です。みなさんも是非来館して原節子観音を観てくださいね。よくじっくりと観ないと分かりませんよ。

多摩の白鳳仏

多摩地区に現存する白鳳仏は4躰ときいています。わたしがすべての白鳳仏を観れる日は来るでしょうか‥

・銅造釈迦如来倚像(調布市深大寺)
・銅造観世音菩薩立像(国分寺市武蔵国分寺跡資料館)
・銅造誕生釈迦立像(町田市東雲寺)
・銅造菩薩立像(福生市清岩院)