「第49回多摩めぐり 晩秋の奈良ばい谷戸を散策し、小野路宿の歴史を辿る」を11月24日(日)に開催します

2023*多摩で出会った花~2
花を楽しむ山歩き  山もよう

若い頃は尖がった山に憧れるものだが、年齢とともに人間がまあるくなるからか?好みの山も徐々になだらかになっていくように思う。それとともに、樹木や花に興味が移っていく。岩場に咲く高山植物も良いが、山野草を探すのも楽しく、低山を歩きながらキョロキョロ花を追いかけている昨今である。所属する会では、春から何種類かのランをお目当てに登る。キンラン、ギンラン、エビネランといった名の知れたランもあれば、マヤラン、ユウシュンランなど、なじみのなかったランにもお目にかかる。眼を皿のようにして歩くからペースは遅い。後ろの誰かが「あった!」と叫べば、皆が戻ってきて花を愛で、写真を撮るから歩みは一層遅くなるが、これが楽しい。

高尾山でも多くのランが見られる。富士道で教えてもらったサイハイラン(采配蘭)は、その形が戦場で軍勢を率いる際に用いた指揮具「采配」から名付けられたという。なるほどという形だった。ムヨウラン(無葉蘭)は葉が無いないからだとのこと。セッコク(石斛)は6号路で教えてもらった。遠くの木の高い所に着生するので双眼鏡が必要である。

高尾山にはトレラン(・・)の人も多いが、走ったら花を愛でることはできない。山を荒らさず歩き、ラン獲、盗掘も許さず、豊かな高尾山の花を守っていきたいものである。

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サイハイラン
高尾山 2019年5月30日
セッコク
高尾山 2019年5月30日