三十数年前仕事の関係で、中央大学付近の丘陵部を同僚と歩く機会があった。植物に詳しい彼が、タマノカンアオイがあるかもしれないと一言、野草の名前を聞いても姿かたちが想像もつかない私は、多摩丘陵とその付近に自生する野草と聞いて、珍しい植物なんだと思ったくらいであまり気にも留めずにその時を過ごした。
その後、なぜか多摩丘陵部に住むことになった私は、昔を思い出すにつれ、この野草の名前が浮かんできた。
去年の五月、小山田緑地を散策している時に、偶然にも自生するタマノカンアオイを見つけた。感激の一枚がこの写真。