富士山に初冠雪と聞きました。もう、そんな季節になったのですね。あの猛暑の夏は遥か彼方かのように朝晩涼しい風を感じるようになりました。そんな秋風の吹く爽やかな日に国営昭和記念公園へコスモスを見に出かけました。「コスモスまつり2020」が9.12(土)〜10.25(日)に開催されています。
西立川口から入場し、しばらく歩くと「彼岸花」が目に入りました。「曼珠沙華」とも呼ばれ、その意味は「天井に咲く赤い花」だそうです。中国から渡来したという「彼岸花」が日本の秋を教えてくれました。
公園中央の「みんなの原っぱ」東花畑に黄色いコスモス「レモンブライト」(キバナコスモスの一種)が一面に咲いていました。残念ながら花の見頃は過ぎていましたが、可憐な花に癒されました。
「キバナコスモス」はメキシコ原産で花は黄色かオレンジ色。日本では昭和の初めに広まったそうです。
「レモンブライト」の畑を抜けて進んだ先に、今度は、ピンクや赤と色とりどりの花の「コスモス畑」が広がっていました。「あかつき」と「日の丸」という日本名のコスモスも咲いているようです。風になびく花が心地よさを運んでくれました。
「コスモス」はメキシコ原産の一年草のキク科の植物です。18世紀の終わり頃、メキシコからスペインのマドリードの植物園に送られ、ギリシャ語で「秩序・調和・宇宙」等の意味がある「コスモス」と名づけられました。日本には明治の初めに伝わりました。「秋桜(アキザクラ)」の名もあります。
色とりどりのコスモスの中から「あかつき」と「日の丸」を探してみました。
昭和30年代の武蔵野の農村風景を再現したという「こもれびの里」では素敵な出会いがありました。昭島市からいらしたおじいちゃんは90歳だそうですが、とてもお元気で古民家で昔の農耕具を見ながら、懐かしそうにされていました。年間パスポートで毎日公園に通い、散歩をしていらっしゃるそうです。元気に歳を重ねられたら幸せですね。
外を歩くのに最高の季節、秋を探しに出かけたいと思います。
今年は長く続いた梅雨の為、例年今盛りのはずの花の丘のコスモスは、これから10月いっぱいが見ごろだそうです。
参考:『美しい「歳時記」の植物図鑑』山川出版社