多摩の花ごよみ

八王子・小仏川沿いで初めての撮影会

植生も学んで次回作品に生かす10人

 多摩めぐりの会のホームページで展開している「多摩の花ごよみ」プロジェクトチームの初めての撮影会を3月2日、八王子市西浅川町と裏高尾町の小仏川沿いで行なった。参加した10人は、早春の花々に巡り合える期待感を抱いて臨んだものの、2月中旬の冷え込みの影響もあって開花には一足早かった。
 「多摩の花ごよみ」は、公益社団法人学術・文化・産業ネットワーク多摩(事務局・日野市)の事業である「知のミュージアム 多摩・武蔵野検定」の受験者らが多摩地域の植物分布を知ろうと始めたいきさつから2018年1月に多摩めぐりの会に移行された。この会が随時行っている「多摩めぐり」に参加しているメンバーが撮影した写真をホームページで展開している。
 この日は、植物愛好家の原田義明さん(八王子市)の案内で小仏川沿いを歩いた。原田さんにとって、このルートは“庭”だ。昨年の同時期の開花状況から60種ほどが見られそうだという予想だったが、梅が程よく咲く中で、2月中旬の冷え込みで例年、開花している植物のほとんどは堅いつぼみだった。

原田さん(右)の説明を聞くメンバー

フクジュソウ

 足元にはオオイヌノフグリが群生し、樹上にはフリソデヤナギの雄花が今にも咲きそうだった。この柳の芽が北向きに付いていることから「方向指示樹木」として親しまれているという解説に耳を傾けた。梅の木の根元で見られるケースが多いカテンソウ(イラクサ科)は、北多摩地域や都心方面では絶滅危惧種だが、この界隈ではいまも見られるとか。
 この日確認できたのは、木の部ではコブシ、ウワミズザクラ、アブラチャンなど10種ほどがつぼみだった。野草の部ではニリンソウ、ラショウモンカズラ、ミヤマカタバミなど20種近かった。今後の撮影に役立たせるとメンバーは、口をそろえていた。

マンサク

バッコヤナギ

次回は、5月4日、都立小宮公園で行う。

長野県の和田峠で発見されたワダソウ(ナデシコ科、5枚の白い花弁)が見られそうだ。

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多摩の花ごよみ

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